マハリシ・マヘーシュ・ヨーギー(TM運動創始者)によるヴェーディック・サイエンス入門編
明かされたヴェーダの神髄 1991年 月刊誌UTOPIAより
生理機能の中に自然法の完全なバランスを確立するアーユル・ヴェーダ
生命を取り扱うアーユル・ヴェーダは、形に表されていない世界と具象世界の間にある領域に関係しています。
アーユル・ヴェーダの唯一の関心はプラクリティを確立することにあります。
具象世界の中に、創造界に表現されたものの中に何か誤った点があれば、その根源は形に表れていない世界と具象世界の接合点にあり、自然法が芽吹く地点で何らかの不均衡が存在するということを意味します。
不完全さや異常は、根底において何かが誤っているために生じます。
アーユル・ヴェーダの目的
アーユル・ヴェーダの目的は、生命のこの8つの価値の完全なバランスが保たれ、それぞれの性質が適切に維持できれば、自然の諸法則が活気を失うということはありません。
自然法則の全領域に完全なバランスが維持され、自然の諸法則の各部分も、そのすべての構成物によって、それ自身の中で完全なバランスを維持しており、自然法則の8つの価値のすべてがお互いに調和を保ちます。
これが、創造界全体の完全な健康状態です。
創造界の具体価値が抽象の場、つまり、全体性なる自然法との調和を楽しんでいる状態です。
アーユル・ヴェーダは、生命全体、五感、心、理知、自我(小我)を取り扱い、それぞれを構成する要素間の調和を復活させ、お互いの親密で調和的な関係を復活させます。
アーユル・ヴェーダの意義
アーユル・ヴェーダの意義を説明するためには、ヴェーダの知識の全体的見地からそれを考えなくてはなりません。
ヴェーダ自体には、大きく分けると4つの側面があります。
その一つ一つに従属するヴェーダ、つまりウパ・ヴェーダがあります。
アーユル・ヴェーダは4つのウパ・ヴェーダのうちの一つです。
ヴェーダとは純粋知識であり、抽象価値を持つ純粋な組織力です。
そして、ウパ・ヴェーダは、この組織力が具体化する最初の段階について説明します。
ヴェーダが純粋知識、そしてウパ・ヴェーダがその芽吹きと呼ぶことができるでしょう。
さらに、ヴェーダのパーツ、ヴェーダーンガがあり、
ウパヴェーダのパーツ、ウパーンガがあります。
※現在は、ヴェーダとヴェーダ文献を40部門に分けており、
ウパーンガを
ガンダルヴァ・ヴェーダ、生理との対応では、ペースメーカー細胞・サイクルとリズム
ダヌル・ヴェーダ、生理との対応では、免疫系・生化学
スターパティア・ヴェーダ、生理との対応では、構造
ハリータ・サンヒター、生理との対応では、静脈系・胆汁系
べーラ・サンヒター、生理との対応では、リンパ系・細胞膠細胞
カーシャパ・サンヒター、生理との対応では、動脈系
さらにおなじウパーンガなのですが、アーユル・ヴェーダの区分を、
チャラカ・サンヒター、生理との対応では、細胞核
シュシュルタ・サンヒター、生理との対応では、細胞質・細胞小器官
ヴァーグヴァット・サンヒター、生理との対応では、細胞骨格・細胞膜
マーダヴァニダーナ・サンヒター、生理との対応では、中胚葉由来の組織
シャールンガダラ・サンヒター、生理との対応では、内胚葉由来の組織
バーヴァプラカーシャ・サンヒター、生理との対応では、外胚葉由来の組織
に分けて、生理機能、および統一場の超ひも理論の40区分に対応したかたちで表現しています。
ヴェーダ文献は非常に深遠で完全なものです。
ヴェーダ文献の全領域を調べてみると、それが見事にな形でさまざまな部分に分類されているのが分かります。
すべての自然の諸法則の家、形に表れていな非具象の場に関する完全な知識が、2つの表現形式の中に完全な形で表れています。
一方では、全体なる純粋知識・ヴェーダが、そしてもう一方では、その部分が描写されています。
これは、ヴェーダの特質に関する素晴らしい科学的探究です。
※注:日本語版の「人間の生理」は配置と説明に誤記載がありますので、英語版「Human Physiology」をご参照ください。
続く
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次は「科学的手法によって明らかにされる純粋知識の構造」です。
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