京都センターでは、毎週水曜日夜にオンラインでバガヴァッド・ギーターの勉強会を行っております。

毎週欠かさず多くの方にご参加いただき、その熱心さに、逆に私が驚いているほどです。

シヴァとガネーシャ

 

マハーバーラタはリシ・ヴィヤーサがガネーシャに筆記させ残されたと言われています。

鯐心醬さんのTwitter記事の写真から拝借

多くの方がご存知のこの像の姿をしてガネーシャですが、一般に商売の神様として知られています。

では、トニーネイダー博士の解説ではどうなっているのでしょうか。

ガネーシャはシヴァの子どもです。

Yoga Fullさんのサイトから借用

トニーネイダー博士著『人間の生理』の中では、シヴァが大脳と対応していると書かれています。

 

なぜ、シヴァが大脳なのでしょうか。

シヴァは静寂の質を表しています。

脳と言うと、私達はニューロンをイメージするのですが、それはダイナミックに活動し、電気信号と化学物質で情報を伝達します。

どうみても静寂の質ではないですよね。

ニューロンの活発な活動はパラ・プラクリティと対応しています。

では他に何が脳の中にあるのでしょうか。

見逃しやすいのが、ニューロン(脳神経細胞)の10倍以上あると言われるグリア細胞です。

マハリシ国際大学のマノーハ先生が、脳のほとんどは脂質で、ギーの成分に非常に近いと説明しているように、グリア細胞は膠(にかわ)のように白くべたつく脂で、電気活性はありません。

そのためグリア細胞は、ニューロンを保定する詰め物と思われていた時期があります。

ですが、研究が進み、近年ではグリア細胞が脳伝達にきわめて大切な仕事をしていることが解明されてきました。

 

主な仕事は3つ(形状も3種)あるのですが、一つ目は脳の血管から栄養を細胞に与える。

2つ目はリンパ球の一種のT細胞のように脳内を動き回り、傷んだニューロンがあれば、丁寧に修復したり、もうアカンとなれば、食べて処理してしまいます。

そして3つ目が、タコの足のようにいくつもの異なるニューロンに絡みつき、ニューロン間の伝達を効率的に助けているらしいのです。

それぞれ、デーヴァターの価値、チャンダスの価値、そしてリシの価値に対応しているようで、おもしろいですよね。

このようにしてグリア細胞はニューロン活動を静寂レベルで支えているようにみえます。

プラクリティとプルシャの質がともに支え合って存在することで、私達が悟りを開いた時には、人間の脳はスーパーコンピューターをはるかに凌駕する高次機能を発揮できるのだと思います。

ですが、量子コンピュータの機能の仕方は人間の脳の機能の仕方に近いような気がしますので、今後量子、コンピュータ分野がどんどん進化したらどうなるのかは、私には分かりません。

上図は、静寂を表すシヴァと、その子供であるガネーシャの脳内での形と機能を表している図です。

つづく

悠央