Reference. Klimes-Dougan, Bonnie , Shen Chong, Li , Samikoglu, Ali , Thai, Michelle , Amatya, Palistha , Cullen, Kathryn R. , & Lim, Kelvin O. . (2019). Transcendental Meditation and Hypothalamic-Pituitary-Adrenal Axis functioning: A pilot, randomized controlled trial with young adults. Stress: The International Journal on the Biology of Stress. doi:doi.org/10.1080/10253890.2019.1656714

要約

超越瞑想 (TM) は、ストレスや不安を軽減する効果があり、幸福を促進する。

TMの基本的な生物学的メカニズムはまだ十分に解明されていないが、視床下部・下垂体・副腎皮質 (HPA) 軸は、ストレスシステムの連続的変化を統合する重要な手がかりを提供している。

この試験的研究では、若い成人を、TMを習って8週間瞑想する実験群と、TMを習うのを待つ対照群に無作為に割り当てた。

34人の若い成人の参加者は無作為とした。

27人の参加者がHPAの結果の評価を完了した (41% 男性)。

HPA軸の機能を評価するために唾液サンプルで、起床時コルチゾール反応 (CAR) が評価された。

唾液サンプルは、基準点と4週目の朝に採取した。

トリーアの社会ストレステスト(TSST)を用いて、社会的ストレッサーの観点で、唾液のコルチゾールを第8週に採取した。

その結果は、TMを無作為に割り当てられた参加者は、起床時コルチゾールレベルが低く、基準点から第4週までのCARの低下が対照群に比べて大きかった。

TSSTの観点から、HPA軸機能では顕著な相違がなかった。

この無作為化対照試験の主な制約は、サンプルサイズが小さいこと、実際の対照群ではなく待機リストの使用およびHPA軸の評価の制約である。

この予備的研究の結果は、TMが生物学的ストレスシステム機能に影響を与える可能性があること、そしてこれが調査継続の価値ある手段である可能性を示している。

また、この発見をより広い瞑想やマインドフルネス実習の分野に広げることも有用である。

特に、苦悩を感じている人に有用であろう。

「CAR評価で第4週に予測されたように、起床時(0分)コルチゾール値はTMグループで顕著に低く、 (M = 0.27; SD = 0.16 μg/dL) 待機リストの対照群では (M = 0.40; SD = 0.21 μg/dL) (F(1,26) = 6.01, p = 0.02, hp2 = 0.20)であった。

基準時から第4週のコルチゾール値の違いを考慮すると、TMグループの平均CARは(M = -0.11; SD = 0.18 μg/dL)、対照群 (M= 0.06; SD = 0.27 μg/dL; F(1,25) = 6.33, p = 0.02, hp2 = 0.22) (see Figure 4)より低いが, CAR については、AUCg (F(1,19) = 2.14, p = 0.16) と CAR AUCi (F(1,19) = 1.87, p = 0.19)であった。

しかし、起床後15分または30分のコルチゾールレベルはグループ間で顕著な違いはなかった(p-value range from 0.22 to 0.63)。 サマリー変数を調査すると、予測通り、平均の朝のコルチゾールはわずかなグループ間差をしめした (F(1,26) = 3.76, p = 0.06, hp2 = 0.14)。しかし、AUCg (F(1,21) = 1.01, p = 0.33) または AUCi, F(1,21) = 0.62, p =0.44)に関しては、違いはなかった。

起床後の大量分泌は、日中に襲ってくるであろう危機やストレスに対する準備を体にさせるためです。起床時コルチゾール反応(CAR)と呼び、その人のストレス状態をよく反映するため最近注目を集めています。