ハリシ・マヘーシュ・ヨーギー(TM運動創始者)によるヴェーディック・サイエンス入門編

                             明かされたヴェーダの神髄 1991年 月刊誌UTOPIAより

人が全体なる自然法の中で生命を生きるすべを知らない時、老化が起こります。

老化が自然法と関係しているとわかると、いかにして老化を避けるかという問題は手に負えない大きな問題と思われるかもしれません。

なぜなら、自然の諸法則は無数にあるからです。

 

ですから、ヴェーダ科学はアクシャラの知識を求めるのです

(アクシャラとは、字義的には「破壊することのできない」という意味です。連載③参照のこと)

全ての自然の諸法則の家に気づくということを要求するのです。

一つ一つの自然法則を探求していくとすれば、自然法の計り知れない範囲の全体を探ることは不可能です。

全ての自然の法則を知ることは不可能です。

 

自動的にすべての自然の諸法則に調和して行動するということが、老化の過程を防ぐ唯一の方法です。

もし、ほんのわずかの自然法則でも犯してしまえば、老化は引き続き起こります。

自然法の全体価値が生き生きとしたリアリティにならなくてはなりません。

自然法のどんな側面も犯されてはなりません。

そうすれば、不滅性が維持します。

これが、ヴェーダ科学の贈り物です。

ヴェーダ文献がある公式を提示しています。

Aharahah sandhyam upasita

Vedo nityam adhiyatam

     (Prajapati Smriti)プラジャパティ スムリティ

一行目の意味は、「結合点、接合点に専念しなさい」というものです。

接合点の究極的な意味は、形に表れていない世界と具体化の過程の接合点という意味です。

意識が物質やエネルギーに変換する所、不動で不変なるものが動き始め変化するものへと姿を変える所です。

これは素晴らしい描写です。

最初の行に述べられていることは、「朝夕、その接合点に対する気づきを確立しなさい。

超越の実習を行い、具象世界から形に表れていない世界へ、活動から静寂へと気づきを移し、そして活動を超越しなさい」ということです。

 

Adhiyatamという言葉は非常に素晴らしい言葉です。

この言葉の構造全体を考慮すると、この言葉は「あなたは勉強する」と訳されます。

「勉強」という言葉を使うと、すぐに私たちは「本を開き勉強する」ということを思い浮かべます。

しかし、Adhiyatamという言葉の構造を調べてみると、もっと深遠な意味を知ることができます。

 

A(ア)は純粋知識の全体的表現です。

A(ア)という音を発する時、口は完全に開き、そして音は連続します。

つまり、ヴェーダ全体、純粋知識の永遠なる場の全体が、A(ア)という音の中に、すべてのアルファベット、すべての言語の最初の音の中に築かれているのです。

Dhiとは、「理知」を意味します。

つまり、Adhiyatamという言葉は、「全体なるヴェーダ、全体なる純粋知識、全体なる組織力をあなたの“Dhi”つまり理知にもたらしなさい」ということを意味します。

理知を、全体なる純粋知識に確立するためには、この詩句によれば、静かな場でもあり活動的でもあるレベル、創造が始まる自然界の淵に気づきを確立しなければなりません。

 

このことは、TMシディによって達成されます。

TMシディによって、サンニャマ(Sanyama)の座を見出すことができます。

サンニャマの過程によって、気づきの絶対的で静かなレベルと、気づきの相対的で活発な状態との間の接合点が、意識の中に活性化されます。

そこから機能すれば願望が成就します。

なぜなら、その時、想念の力が非常に強力になるからです。

 

Vedo nityam adhiyatamを文字通りに訳すと、「ヴェーダの毎日の実習」という意味になります。

このヴェーダの日々の実習の達成は、体験の過程の中に、実際的にはTMシディ・プログラム中に実現します。

日々の生活におけるこのプログラムによって、不滅のレベルに気づいている状態を保ち続けることができます。

そして、この不滅のレベルに対する気づきが確立されると、生命の不均衡の元となる、すべての混乱要因が解決されるのです。

 

続く

次回は最終回です。

 

 

転記者より:

※弘法大師は「阿字の子が、阿字のふるさと立ち出でて、また立ちかえる阿字のふるさと」

という詩を詠まれています。

 

※サンスクリットアルファベットのAは一般的な表記はですが,

マハリシは、もう一つ別の表記の字を使用します。

A(ア)という音を発する時、口は完全に開き、音が連続するさまを表せていると思います。

 

※マハリシは、Natural Law と Laws of nature という言葉をはっきり分けて使われます。そのため、

Natural Law=自然法 或いは 自然の理法

Laws of nature=自然の諸法則 または 自然法則 に修正してあります。