マハリシ国際大学名誉学長 マハリシ国際大学 名誉理事長 世界平和の国首相 • 啓蒙時代のマハリシ学校の理事会名誉会長 • ブラマナンダ・サラスワティ財団(米国)の理事長 • マハリシ・グローバル開発基金の理事会のメンバー 学士号、修士号、心理学と哲学、ゴンビル アンド カイウス カレッジ、ケンブリッジ大学 (イギリス) • MSCI、DSCI、Maharishi European Research University

今、世界中が戦争の話で持ちきりです。

戦争に対する恐怖が高まっています。

そしてまた同時にこのような状況を受けて平和を求める世論、平和創造のための動きが世界中で起こっています。

これは世界の全歴史において非常にユニークな風潮であるといえます。

数千万、数億という人々が恒久的な世界平和の創造を心から願っています。

 

そしてまた今、これまでに存在してきた平和創造のための手法すべてが、完全に失敗してきたことが明らかになっています。

戦争による平和創造、あるいは国際機関の仲介による交渉や条約の締結、そのような世界平和創造のための試みすべてが完全に失敗してきました。

 

そこで今、私たちに求められているのは2500年もしくはそれ以上前に仏陀がもたらした、悟りに関する教えを省みるということです。

仏陀の教えにおいては全く同じ平和のメッセージが含まれています。

個々人が悟りを得ることによって、個々人がニルバーナの状態、悟りの状態へと高まることによってそのような人々の力が、世界に存在するあらゆる怒りや嫌悪の感情を中和し、地球上に恒久的平和をもたらすというものです。

 

この仏陀のメッセージ、仏陀の教えは現在、聖マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーによって全世界にもたらされている教えと全く同じです。

マハリシは超越瞑想法およびヨーガのフライングを含むTMシディプログラムの教えを提供しています。

この教えはヒマラヤのヴェーダの伝統に属する、大聖ブラーマナンダ・サラスワティの導きの下にマハリシが提供しているものです。

 

今私たちには過去の時代においては不可能であったことを成し遂げる機会が与えられています。

世界に恒久的平和をもたらすことができます。これからご覧いただきますテープにおいてこのことが説明されています。

シューランガマースートラに収められた、悟りに関する仏陀の教えについて解説が行われています。

 

このテープの内容は恒久的世界平和を創造する上で非常に重要な意味を持ちます。

そのために私はこのテープを製作しました。

ジェイ・グル・デーヴ


 

今回の話題はシューランガマースートラ・首楞厳経 しゅりょうごんきょう(大仏頂首楞厳経)です。このシューランガマースートラにおいて尊主仏陀は最高で究極の瞑想法は何であるのか、サマーディを実現するための最も優れた方法は何であるのか、悟りを実現する上で最も優れた方法は何であるのかを明らかにしています。そしてまたその手法をすべての人に教える重要性が説かれています。

 

この問いは、古代の昔から現在にいたるまですべての時代における疑問でありつづけてきました。うまく瞑想するにはどうしたらよいのか。サマーディの体験を得るにはどうしたらよいのか。純粋意識の体験、超越意識の体験を得るにはどうしたらよいのか。そしてまたサマーディの体験を繰り返すことで、どのようにして悟りの状態へと高まっていくのか。

あの無限の至福の状態、無限の自由の状態、すべての可能性で満ちた人間生命の至高の状態を実現するにはどうしたらよいのか。このような疑問が存在しつづけてきました。幸いなことにこの時代においてこの疑問に対する答えが聖マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーによってもたらされています。

 

マハリシはこの時代に全世界に対して超越瞑想法をもたらしています。この超越瞑想法は単純で自然な技術であり、簡単に学び、簡単に実践することができます。そしてこの瞑想法は即座に効果を生み出します。超越意識の体験、純粋意識の体験が実践を始めたその最初の時からもたらされます。

 

この素晴らしい技術はマハリシが全世界に再びもたらすまでの間、長い時代にわたって失われてしまっていました。マハリシは彼の師であるヒマラヤ、ジョーティルマットのジャガットグルシャンカラチャーリヤ、大聖ブラーマナンダ・サラスワティの導きの下この教えを全世界にもたらしました。

ヒマラヤ、ジョーティルマットのジャガットグルシャンカラチャーリヤ、大聖ブラーマナンダ・サラスワティ

マハリシが教え始めたその最初の頃、今から約50年前においては瞑想とは集中することである、そのような共通の認識が世界中で見られました。従って瞑想は非常に難しく結果を生み出すのに時間がかかり、実際的ではなく実生活においては何の役にも立たない、出家した人や僧侶のためのものであると考えられていました。

 

これとは対照的にマハリシは超越瞑想を教え始めた時、次のように説明しました。瞑想は努力が要らず、誰でも簡単に実践することができます。そしてその効果は即座に、すぐに見られます。瞑想はとても実際的です。なぜなら瞑想は個々人の隠れた潜在力すべてを開花させ、より良い人生を生きることができるようにするからです。

 

このように瞑想は隠遁者や僧侶のためだけのものではなく、全社会のすべての人のためのものです。マハリシが超越瞑想の指導を開始したその当初、他の瞑想法をそれまで実践していた数多くの人々が非常に驚きました。20年間とか30年間に渡って集中法などを行い、全く何の結果も得られなかった人々がマハリシから指導を受けたその最初の時から静かな意識の状態へと落ち着いていき、至福で満たされたその状態を体験しました。

 

このようにしてマハリシはこれまでの理解を完全に覆しました。過去数世紀に渡って支配的であった瞑想に対する誤った理解を完全に正しました。この瞑想に対する誤った理解はこれまで人類に多大なる不幸をもたらしつづけてきました。なぜなら誤った瞑想法、集中しなくてはならない、効果を生み出さない方法を誰が実践したいと思うでしょうか。誰も試そうとも思いません。

 

その結果個々人に秘められた宇宙的な潜在力が開発されることがなく、悟りの状態へと高まることがありませんでした。無限の至福や無限の自由を楽しみ、想念の源から放たれる想念によって、望むことすべてを達成する、そのような人間生命に秘められた潜在力が全く開花されることがありませんでした。誤った瞑想の実践のためにこのような状況が数世紀にも渡って続いてきました。全人類が直面している、あらゆる問題の根本原因はこの知識が失われていたためであるということができます。超越意識の状態、サマーディの状態を体験する為の知識、個々人の宇宙的な潜在力を日々の暮らしにおいて目覚めさせる、そのための知識が失われていました。

このマハリシによってもたらされた超越瞑想法というその技術の有効性が、その技術を学んだ世界中の500万人以上の人々のその体験によって確証されており、またそれだけではなく科学的研究によってもその有効性が確証されています。現代は科学の時代です。そこでごく自然なこととしてマハリシはその指導を開始した当初から、様々な科学的研究を行うことを奨励しました。

 

そしてその結果、これまでに600を超える科学的研究が行われました。30カ国以上の200を超える研究機関において様々な研究が行われました。これら過去30年間に渡って行われた研究の結果は100を越える科学雑誌において発表されています。このように超越瞑想に関する研究が行われています。

 

 そしてその結果明らかになったことは、超越瞑想が個人および社会のその両方において驚くべき効果をもたらすということです。科学的研究が超越瞑想は脳の隠れた潜在力を開発するということを明らかにしています。個々人の創造性や知性を最大限に発達させます。

 

学業成績や仕事における能力が大幅に向上することがわかっています。そしてまた病気を予防します。数多くの研究が超越瞑想の実践者は非常に深刻な病気を含む様々な病気にかかる率が劇的に減少することを示しています。

 

またさらに矯正教育にも応用できることがわかっています。中毒患者や犯罪者を矯正し、道徳観念を発達させ、非常に高いレベルの人格を形成するということがわかっています。一般に自己実現と呼ばれるより高い状態をもたらします。

 

この状態をヴェーダの伝統においてはより包括的な観点から、この状態のことを悟りと呼びます。科学的研究はまた、ごくわずかな割合の人々が超越瞑想を実践することによって、人口の約1%の人々がこの技術を実践することによって社会全体に層転移がもたらされるということを確証しています。秩序や調和が増し、犯罪や暴力が減少し、事故発生率が減少します。生活の質が向上し、肯定的な雰囲気が増し、経済がより発展します。これらすべてが同時に起こります。

 

また特に超越瞑想の上級テクニックであるヨーガのフライングを含むTMシディプログラムという技術があります。このヨーガのフライングは非常に重要なものであり、また後ほど詳しく触れたいと思いますが、このヨーガのフライングをグループで実践することによって、社会の傾向を劇的に変換させることができます。対立や戦争に満ちたそのような状況を、ごく短期間のうちに平和と調和に満ちた状況へと完全に変換させることができます。

 

このようにサマーディの体験、超越意識、純粋意識の体験をもたらし、悟りの状態へと高めるこの超越瞑想という技術のその有効性が、客観的な観点から非常に厳密な形で行われた科学的研究によって確証されています。そしてこれらの効果はあらゆる年代の人々において見られます。10歳の子供から年配の方にいたるすべての年令層においてです。また世界中のすべての国の様々な宗教に属する様々な伝統や文化を有する人々において同じ効果が見られます。

 

このように超越瞑想の効果は普遍的であるということが解ります。この技術を実践する上で高い学歴は必要ありません。高い教育を受けた人も受けていない人も、その両方がこの単純で、自然で普遍的な技術である超越瞑想が即座にもたらす恩恵を楽しむことができます。

 

そこで最も優れた瞑想法は何であるか、という疑問に対する答えを現代科学がもたらしてくれます。超越瞑想は最も効果的な瞑想法であるということが確証されています。個人および社会全体の生命の質を改善する最も有効なプログラムであるということが科学的研究によって確証されています。

 

マハリシは超越瞑想の技術は実際のところ全く新しいものではないと述べています。人類の歴史をさかのぼっていくと、超越瞑想が様々な時代において、様々な場所で教えられていたことが解ります。偉大なるアバターたちや偉大なる賢者たちや聖人たち、偉大なる予言者たちがこの技術を実践し、またそれを世界中の人々に教えていました。

 

長いときの流れの中でそれが失われ、人々はこの最も本質的な教えを忘れてしまいました。この人間生命を発達させるための教えが忘れ去られ、私たち自身の真我、超越意識、ヴェーダの言葉で言うアートマーには莫大な財源が備わっているということが忘れ去られてしまいました。

 

マハリシはこれは全世界の歴史を通じて教えられてきた普遍的な技術であると述べています。そして今、全世界のすべての人々がこの技術を活用することができます。特に意識に基づいた教育によって、すべての子供が悟りの状態へと成長していくことができます。無限の至福、無限の自由とともに成長していき、彼らの生命そのものがすべての可能性の場となります。自らの生命をこの超越領域、もしくは現代科学が呼ぶところの自然法の統一場に確立するようになります。

 

この統一場から全宇宙が生み出され、また宇宙を管理している自然界のすべての諸法則がこの領域に存在します。適切な教育を通じてこの領域に確立されることが可能となります。世界中のすべての子供たちが自然法を自在に操り、なんでも達成できるようになります。ごくかすかな思いによって、かすかに願望を抱くだけですべてが実現します。自分自身にとって、また家族や社会や全世界にとって、良いことのみを行うようになります。そしてそれが基盤となって永続的な平和、繁栄が世界中のすべての人にもたらされるようになります。地上の楽園を実現することが今可能となっています。

 

この意識に基づいた教育において活用される超越瞑想が世界中のすべての人が自らの宇宙的潜在力を生きることを可能にします。これが最も優れた手法は何かという問いに対するマハリシの答えです。この超越瞑想こそが世界中のすべての人が悟りへと高まり、栄光に満ちた人生を楽しむことを可能にする、究極の普遍的な手法です。

つづく