吉村 光信・黒川  悦子 G-やまと(浦安)、
野田 隆行 ケンセイ・ヘルスケア・コーポレーション(仙台)、
日根野 浩史 直志会・袋田病院(ダイゴマチ)、
田中 康雄医療法人丹誠会 紫峰の森クリニック(筑波)、
川井 悠央 マハリシ総合教育研究所(京都)
マイケル・C・ディルベック マハリシ経営大学(アイオワ州フェアフィールド)

目的:
本研究は、震源に特に近かった2つの沿岸都市で、住民のストレスを超越瞑想プログラムにより緩和することを目指したプロジェクトの効果を検証するものである。
 
本研究は、この心身の状態が重度のストレスからの回復に繋がるとの仮説に基づいて進めた。
方法:2011年に日本で発生した地震・津波の被害を直接受けた2市(仙台と石巻)の住民171人を対象に、超越瞑想法の導入前後のストレス症状の変化を自己申告に基づいて調査し、東京の実験参加者326人、および無処置の対照群68人と比較した。
 
調査は参加者が心身のストレス症状を自己評価するチェックリストをもとに行われた。
 
結果:
超越瞑想法を習得した被災地の参加者は対照群と異なり、事前調査から事後調査で、ストレス症状の総合得点が有意に減少した(効果量 = -1.09)。
 
考察:超越瞑想の実践は、災害で苦しむ住民にも、普通の生活を送る東京の住民にも等しく、精神的、身体的症状の相当な緩和に繋がったと思われる。
 
本研究の発見は、災害トラウマの軽減における本手法の有用性を示唆している。
『サイコロジカル・レポート(Psychological Reports)』: 心身の健康
(2015)Vol. 117, Iss. 1, pp. 206-216. © Psychological Reports 2015
 
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