超越瞑想 260頁後半より
心が超越し「存在」が確立されたときに体が静かになるのと同じ程度に、個人の環境を静かにすることはできません。
神経系は、活動と無活動の中間の静でも動でもない状態に達したときに「存在」のレベルを獲得します。
しかし、このような完全な平衡状態を環境の中にも創り上げることは不可能です。
なぜなら、進化という宇宙的な目的に従って作用する自然の諸法則によって、環境は永遠に活動し続けるように促されているからです。
自然は休みなく動き続けて、被造界全体を永遠に進化させていきます。
したがって、自然界そのものを超越「存在」のレベルに持ってくることは不可能です。
しかし、「存在」の状態は自然界の絶えず変化している領域にも永遠に浸透していますから、宇宙的な進化を遂げていない人たちから放出される不調和を取り除くことによって、超越「存在」が環境に振動するようにさせることはできます。
この不調和については、正しい理解をもたなくてはなりません。
今ここに、宇宙的な進化を遂げていない一人の人の例を考えてみましょう。
この人は、自分の意識レベルに従って行動し、思考しています。
この人の願望は宇宙的な基盤に支えられていませんから、宇宙の目的に調和しないこともあり、それゆえ、彼の行為のすべてが宇宙の目的に調和するというわけにはいきません。
自然の進化と宇宙の目的に調和した個人の場合は、すべての想念や活動が自然法則に調和した影響を創り出します。
しかし、想念や活動が宇宙の目的に完全に一致していない人の場合には、進化の自然な流れに逆らうことになり、その人の環境全体が緊張してきます。
そのような影響を被ると、自然のあらゆる法則が緊張してくるのです。
進化の自然な状態に対抗する流れが環境の中に生じると、個人と宇宙の進化の自然な流れがゆがんできます。
徳にかなった人生を営まなければならないという理由もここにあります。
人生において道徳的で高潔で真実であるものは、すべて自然法則に調和しています。
道徳に反し罪深く有害なものは、すべて進化に逆らうものです。
静寂のひととき TM瞑想
http://tmsite.blog40.fc2.com/blog-entry-553.html より
マハリシは一人ひとりの中に宇宙全体があると述べています。
個人と宇宙は分離したものではありません。
個人は宇宙の一部であると同時に、その内に宇宙全体を含んでいるのです。
超越瞑想は、この内なる宇宙とのつながりを取り戻し、個人の内に眠る宇宙的な潜在力を目覚めさせます。
私たちの内側には無限のエネルギーと知性と幸福の宝庫があり、必要なものを何でも自分自身の内側から得ることができるのです。
超越瞑想は、私たちの内に秘められた宇宙的な潜在力を開発するテクニックです。
◇ ◆ ◇ 体験談 ◇ ◆ ◇
自分と宇宙をつなぐ糸
会社員、女性、TM歴1年
糸の切れたあやつり人形のようだったと、TMを始める前の私の姿を今では懐かしく思い出します。
例えば、右手を動かしたくても、どの糸を引っぱればよいのかわからずバタバタもがいているだけ。
自分では人一倍努力しているつもりなのに、なかなか思うようにことが運ばず、焦りと日々のストレスからどうにかして抜け出したいと思っていました。
そんな私が、TM瞑想という言葉を耳にしたときなぜか、「これが解答だ」とひらめいたのです。
TMをするのは、自分と宇宙をつなぐ糸を一本一本修正していく作業のようで、とても楽しい経験でした。
最も嬉しかったのは、TMを始めて間もなく、長い間悩まされていた生まれつきの脊椎の病がすっかりよくなって、それまで鎮痛剤だけが頼りだったのが、今では痛み止めの全く必要のない健康な体になったことです。
自分でも信じられませんでした。
私はTMを人に勧める機会があると、「仕事もプライベートも充実させたい欲張りな現代人にTMは最適」と話をし、瞑想というととかく毛嫌いしたり構えたりする人には、「ストレス解消のためにスポーツジムに通うのと同じようなものなのよ」と話しています。
TMの先生方には叱られそうですが、それくらい気楽なアプローチの後で、本当の瞑想の素晴らしさ、奥深さに気づくのは時間の問題でしょう。
人との出会いもTMを始めてからずいぶん変わってきました。
会うべき人たちに会うべくして巡り会っているという感じです。
これからどういう人たちに出会い、どのような道を歩んでいくのか、そして人生の目的とは……、すべて「自分の中」に答えがあるわけですから、上手に答えが引き出せるように、毎日のTMを楽しく続けていきたいと思っています。