一昨日の脳波実験のブログ記事ですが、難しく感じる方が多かったようで、興味を持っていただけるよう、蓮の花が開いたり閉じたりするパターンでアップしてみます。

※脳波実験(実験のため、地下鉄の音声が入っております!)

上の映像の場合、蓮の花が全開の時は、左の棒グラフで分かるように、アルファ波の同期が高い状態であり、同期度が落ちたとき花は萎みます。

この被験者は、地下鉄の騒音の中でも、超越瞑想を始めてすぐ、90%以上という左右前頭前野のアルファ波が極めて高い同期状態を維持しています。

さすがに、駅について地下鉄が発車するまでの短時間、脳の同期が落ちるのが確認できます。でも、これだけの騒音の中、しかも短時間の瞑想でこれだけ脳が安定して機能しているのは素晴らしいことです。

前頭部というのは、会社で例えれば、CEO、最高意思決定機関のようなものです。この部分は、緊急時でもない限り、脳のあらゆるところから運ばれてくる情報を、常に判断・決定して指示を出している大切な脳の部分です。CEOが混乱していたら、企業運営は混乱しますよね。

したがって前頭前野の脳機能が、落ち着き、かつ整っていることは人間生活にとり非常に大切です。


計測に利用したNeXus-10 という機械は、もともとバイオフィードバック用に開発されたものです。

バイオフィードバック技法

バイオフィードバック(Biofeedback)とは、人間の脳波や、不随意筋の働きによる心拍のような通常では自覚・制御が難しい現象を、センサー等により検出して当人が感覚できる音や光などに変換し自覚させるフィードバック、および、その利用により当人が意識的に制御する技術、技法です。

バイオフィードバック技法と超越瞑想との違い

ここで大切なポイントは、例えば脳からアルファ波が出る状態にコントロールしても、必ずしも体が落ち着いているとは限らないということです。”つまり逆も真なり”ではないのです。

たとえば、昔から分かっていることですが、てんかんの発作中には、患者からとてもきれいで整ったアルファ波が脳全体から検出されます。

また、パイロットが着陸前の最も緊張するときに、きれいなアルファ波が出ることも報告されています。

つまり、落ち着いているときにはアルファ波が出ますが、アルファ波が出ているからといって、必ずしも落ち着いているとは言えないのです。

TM瞑想では、コントロールは一切しませんので、バイオフィードバック技法とは根本的に異なるテクニックです。