最近、超越瞑想がADHDの症状を改善することを示す研究結果が、世界中の新聞や雑誌で取り上げられ話題になっています。

インターネットの各種ニュースサイト(英語版)でも、「瞑想がADHDの子供達を救う」「瞑想がADHDの症状を軽減する」といった見出しの最新記事がたくさんアップされていました。

その記事の一つをご紹介いたします。

瞑想がADHDを救う

 

超越瞑想を行うことで、注意欠陥多動性障害(ADHD)の子供達の症状が改善されることが研究によって明らかになりました。

 

ある予備的研究は、超越瞑想(TM)がADHDの子供達の不安感を静め、行動を改善し、考える能力や集中力を高めることを示しています。

 

超越瞑想は最も簡単な瞑想法の一つであると言われます。

実践者は10分から15分の間、楽に座って目を閉じて、静かにマントラ(音、言葉)を繰り返します。

それによって、心と体が落ち着いていきます。

ある研究者は、超越瞑想は神経系に影響を与え、体の機能を変化させると述べています。

例えば、瞑想中には呼吸が減り、血管が拡張し、ストレスホルモンが減少することがわかっています。

 

ADHDの子供達は超越瞑想を学ぶことで効果を得ているという研究結果が、教育に関するオンラインジャーナル最新号で報告されました。

「その効果は予想をはるかに上回るものでした」と研究主任であるサリナ・グロスワード博士(認知学習の専門家)は報告書のなかで述べています。

超越瞑想を学んだADHDの子供達は、注意力、記憶力、行動面でも改善が見られたということです。

 

その研究は、言葉に関連した学習障害の学校に通う10人の子供達(11才から14才)を対象に行われました。

それらの子供達はADHDと診断され、そのほとんどが薬物療法を受けているにも関わらず、学校や家庭で問題を抱えていました。

生徒たちはTM瞑想を学んだ後、学校で1日2回10分づつ瞑想を行っています。

そして三ヶ月後、生徒たちはストレスと不安感が少なくなったと報告しました。

また教師と両親を対象としたアンケート調査の結果も、子供達のADHDの症状が改善されたことを示しています。

 

教師達は、子供達のストレスと不安感が減ったので、子供達にもっと教えることができるようになり、子供たちはもっと学べるようになったと報告しています。

 

今後、より大規模な研究を行い、超越瞑想をこれまでの治療法に追加する形で、あるいはそれ自体で、ADHDの治療法として使用できるかどうかを調べる必要があるとグロスワード博士は報告書に記しています。

 

超越瞑想は何かに集中したり、心をコントロールする必要がないので、ADHDの子供達でも実践することができます。

ADHDの子供達が超越瞑想を行うことができるという事実、簡単に実践できるという事実が、超越瞑想が特にADHDの子供達に適した手法であることを示しているとグロスワード博士は述べています。