規則的なTMの実習を通して、私たちはただ願望を抱くだけで、それを実現できるようになるのです。

体験談をお寄せいただいたのは、私も40年来のお付き合いをさせていただいている経営者の藤井先生です。

 

マハリシは、願望を実現するその秘訣について次のように話しています。

目標がはっきりしていないと、自然法は助けることができません。

疑うことは自然の支援を拒否することになります。

私たちは願い、それにしたがって行動するだけです。

自然がどのようにしてその願いを成就してくれるかは、

私たちの関心事ではありません。

私たちの関心は、ただその願望だけにあります。

成功するための秘訣は、願望の成就を妨げる障害物に注意を向けないことです。
                                                   ――マハリシ

                                       ◇ ◆ ◇ 体験談 ◇ ◆ ◇

自然の支援は自分の決意から

TMを始めて一番大きな変化は、自分を鍛え直すために五○歳にしてハーバード・ビジネス・スクールに留学したことです。

しかしながら、「よし、行こう」と決心して、それが実現するまでには五年の年月がかかりました。

その理由は、ハーバード・ビジネス・スクールのアドバンス・マネジメント・プログラム(AMP)応募の条件の一つに「会社で選考され、会社から派遣される」というポイントがあったからです。

 

それまで務めていた鐘紡では、AMP留学の前例はありませんでした。

そこで、どうしたら会社の了解を得て、会社から派遣してもらえるだろうかと、上司や先輩に相談してみたのですが、当然のこと、私の将来を心配してくれる善意の立場から、出てくるものは否定的な意見ばかり。

 

でも悩んだ末、「一回だけの人生、悔いの残らないように生きよう、ここは自分の意志を貫こう」と腹に決めたんです。

すると不思議なことに状況が好転し、周囲の理解とあたたかい応援が始まって、夢が現実のものとなりました。

こうした経験から、「自然からの支援はすべて自分の決意から始まる」ということを学んだような気がします。

 

留学から戻ってきてTMの上級プログラムも学びましたが、その五ヶ月後に企画部長に転進しました。

バブル崩壊後は、会社の経営が危機的な状況を迎え、その中で自分も翻弄されましたが、後から考えてみると、大変な時期であっても、瞑想していると自然と道が見えてきて、あるべき状況へ導かれていくように思います。

TMのよいところは、自分でも気がつかないうちに効果が出ているところでしょう。

                                        (『できるビジネスマンは瞑想する』の著書、藤井義彦氏)