穏やかな提案


ジョセフィーヌ・サルバドル
ニューヨークのブルックリン・フレンズ・スクール高等部校長
 

私の人生は緊張性頭痛に苦しめられてきました。私が学校で管理職の地位に就いたとき、頭痛は悪化しました。仕事でのプレッシャーが増すにつれて、頭痛はますます悪化しました。私は、自分がつねに頭痛を抱えているという事実に対して、諦めの気持ちを持っていました。私は絶えず鎮痛薬を飲んでいました。エアロビクスや、ヨーガや、ランニング、水泳など、「汗をかいて治療する」運動のすべてを試みました。痛みと緊張に取り組むためにセラピストのところにも通いました。

転機が訪れたのは、私が父親と話をしたときでした。私は父に言いました。「頭痛が全然改善されないの。いつも緊張を感じていて、それがストレスになっているみたい」。私の父は70年代に超越瞑想を始めました。父は瞑想について話はしましたが、家族のだれにもそれを押しつけませんでした。

しかし、私が頭痛という問題を抱えて父に会いに来たとき、「たぶん、おまえは瞑想を試したいと思っているんじゃないかい」と父は言いました。それはとても穏やかな提案でした。「たぶん、そうだと思うわ」と私は言いました。その瞬間、私は瞑想について話を聞く準備ができていました。私にとって費用は少しきつかったのですが、父は「そのことは心配しなくていい」と言ってくれました。

瞑想を始めてすぐに頭痛は緩和しました。最初の2日間で、私は頭痛を感じなくなりました。私はずいぶん長い時間、その痛みとともに生きてきたのです。私はすぐに父に電話して、「他のことはともかく、私の頭痛は和らいだわ」と言いました。それで私は瞑想を実践するようになったのです。

私は学校の「大きな行事」を組織する仕事をしています。ある日、親しい友人が私に「ねえ、行事の前にあなたがそんなに落ち着いているのを見たことがないわ」と言いました。私はあいかわらず忙しく、それはまったく変わっていなかったのですが、仕事を能率的にこなせるようになり、とても気分よく仕事ができるようになっていました。

また、仕事でスピーチをしなければならないことが多くありますが、今では、ストレスを感じたり、神経質になることはなくなりました。運動によっても神経質はいくらか緩和しますが、TMを実践していることが大きな要因になっていると確信しています。

私の学校の学生は「自分に正直になる」ことについてよく話しています。自分の真の潜在力、つまり知性、愛、人間性を発達させることよりも、自分に正直になる方法はあるでしょうか? そうした自己認識の模範となることが、私の学校の若者たちのためにできる最高のことだと思います。