集中力が35%アップ

TM瞑想をしていると、自然に集中力が高まります。

「以前は10分で飽きてしまったパズルだが、TMを始めてから集中力が増したためか、今では3時間ごらいたっぷり挑戦できるようになった。――学生、17才、男性」

「新しい技術の開発を行っていたのですが、ある重要な部分がどうしてもうまくいかず、研究全体が、壁にぶち当たっていました。ところが、TMを始めてから、とたんに、細かいところまで鮮明に頭に描けるようになったのです。集中の度合いと、持続時間が伸びたように感じました。そうすると、その問題が見えてきたのです。そこに漂っていた雲が取り去られ、はっきりと問題の焦点が分かったのです。不思議なくらいすぐに、解決することができました。――エンジニア、45才、男性」

カリフォルニア大学医学部のケネス・ペレティア博士は、1974年TMを行っている人々のフィールドインディペンデンスのテストを行いました。これは環境からの影響を受けずにどれだけ対象に集中できるかという能力を計測したものです。また同時に知覚の鋭敏さもテストしました。その報告によると、三ヶ月間のTMの実習で集中力は35%も良くなっています。

ストレスがなくなり、神経系統の働きがスムーズになってくると、より少ない努力で集中できるようになってきます。脳波の状態を見ると、TM中は混乱がなくなり、より秩序だった波に変わってくることが分かっています。無駄な活動が少なくなり、エネルギーの集中が容易になってくるためです。

この脳波の同調の程度は、TMの実習期間が長くなるほど増してきます。十数年もTMを続けている人になると、アルファー波、β波、θ波といったさまざまな波の同調がいっせいに起こっているのが分かります。しかも、このように効果が定着してくると、TMを始める前でも後でも同じような状態が維持されるのです。つまり日常生活においても、無駄がなくなり、必要なことに集中し、最小のエネルギー消費で最大を達成するという能力が自然にそなわってくるのです。

TM瞑想で無理なく集中力が維持できる

脳神経外科医院長、男性

私がTMを始めたのは、非常に単純な動機からであった。テレビで紹介されたのを妻が見て知った。知能指数の向上とか、集中力の増大といった効果につられて、息子の受験対策にと思ったのがきっかけである。どうせやるなら私も一緒にと思い、妻と息子の三人で始めてみた。

 

TMを始めて、まず肩がこらなくなった。仕事柄、緊張することも多く、以前は常に肩がこっていたものだが、今ではよほどのことがない限り表れない。

外来の診察、患者の治療、リハビリテーションの相談などに加えて、私は病院の院長という立場上、さまざまな雑務をこなしていかなければならない。

若いときから集中力のある方であった私は、休みなしで、ぶっ通し仕事をしているという状態が多く、またそのような状態が好きであった。何か問題が起こっても、精神力でやり通してきた。

それがTMを始めてからは随分変わった。何か問題があっても、割と冷静でいられる。無理をしなくても、集中力を維持できるのである。

特に効果を発揮するのが、手術のときである。私の病院は脳神経外科が専門なので、脳血管症や交通事故などの、一刻を争う患者が昼夜を問わず運び込まれてくる。そのまま数時間に及ぶ手術に入ることも少なくない。

そのようなとき、私は手術室に入る前に必ずTMをすることにしている。手術の準備で、看護婦たちが忙しく動き回っているような所でTMをする。どんなに内面的、精神的興奮状態にあるときでも、即座に冷静さを取り戻すことができる。これほど簡単な方法で、これほど深い心身のリラクゼーションを得ることができるというのは、本当に貴重なことだと思う。

最近では、睡眠時間も短くなった。短時間の睡眠でも、充実した休息がとれる。日常的にリラックスしていられるし、精神的疲労をあまり感じなくなった。いずれにしても、以前と比べて随分素直な人間になったような気がする。

他にもTMは思わぬ効果をもたらしてくれた。最近、巷で、美容と健康のために食事を制限することがさかんに言われている。しかし、これは口で言うほど簡単なことではない。私も体重がオーバー気味で、気にしてはいたが、好きな料理に目をつぶって過ごすというのは、なかなか意志の力を必要とする。それが見事に減量作戦に成功した。TMは意志の力を養うことにも役立っているようである。

また、ストレス解消のつもりで始めた趣味のピアノの腕も、かなり上達した。独学であるし、小さい頃からやっているのとはわけが違うので、もとより下手くそではあるが、それでもここ一年で随分上手くなったなあと自分でも感心している。

毎日、TMのための時間をとることも抵抗なくできるようになり、すっかり私の日課として定着してしまった。かくして、今では息子よりも私の方が一生懸命TMをやっている。

現代はストレス社会と言われている。最近では、会社で働くビジネスマンだけにとどまらず、ストレスは家庭の主婦や子供たちまでをもむしばんでいる。アメリカではすでに行われているようだが、日本でも医療の一環としてこのTMを取り入れることは、とても有益だと思う。

ストレスや緊張をすみやかに解消し、心身に深いくつろぎを与えるTMは、まさしく人間の信頼関係をも回復し、よりよい社会を築くために必要であると思う。

社会において責任のある仕事についている方ならばなおさらのこと、まず素直に体験してみることをお勧めする。

状況認識は、重要な決定を行うための、自分の行動も含めて環境の異なる要素がどのように変化しているかの全体的な認識と、これらの変化の即時および将来の意味の理解である。状況認識は、自動車や自転車の運転から、航空管制、船舶の航行、軍の作戦行動、国際政策決定まで、複雑な状況では非常に重要である。この研究では、状況認識は脳機能を反映する3つの客観的測定値のパターンで示されている。この研究では、TM実習を6カ月行うと、過剰な警戒が減少し、重要な変化への注意が増加し、重要ではない要素への注意が減少した。すべてこれらは状況認識の増加に重要である。